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『くび』を使う言葉では(1)くびが回らない、(2)くびになる、(3)くびを切る、(4)くびをつなぐ、(5)くびを長くする、(6)くびをひねる、(7)自分のくびをしめる などがあります。悲観的な言葉が多いのですが、それだけに重要な部分と昔から考えられてきたのでしょう。
頚椎(けいつい・くび)は、頭と胴をつなぐ部分です。ふだん私たちはくびを意識することはありません。しかし、くびには骨以外に、脳の指令を全身に送る脊髄、心臓や横隔膜を動かす神経、脳に酸素や栄養を送る頚動脈(けいどうみゃく)、肺に空気を送り込む気管、胃に食べ物を運ぶ食道、ホルモンをつくる甲状腺など、とても大切な臓器が狭いところに入っているのです。したがって、くびを傷めるということは重症な場合は死亡することもありますし、手・足が麻痺して動けなくなる場合もあります。軽傷でムチうちや寝違えの時でも、くびを下に向けたり横を向いたりすることが困難になり、日常生活が不便になることはよく経験するところです。 |
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人のくびは7個の骨でできています(図1)。キリンなどほとんどの哺乳類のくびも7個の骨でできています(図2)。7個のくびの骨は、前方で椎間板(ついかんばん)というクッションで1箇所、後方で椎間関節(ついかん かんせつ)で2箇所、合わせて3点でつながっています(図3~5)。そのため上下、左右など様々な方向へ動くことができるのです。頭の重さは、成人で約10キロですが、細いくびはとても重い頭を支えているのです。 |
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| (図1)頚椎はあたまをささえている |
(図2)キリンもくびの骨は7個 |
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(図3)前から見た頚椎 |
(図4)横から見た頚椎 |
(図5)後ろから見た頚椎 |
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頚椎の中には、脳と手・足を結ぶ神経がとおっていますが、これが脊髄です。脊髄の太さは約15ミリでほぼ人差し指の太さです。くびの骨と骨のすき間から肩やうでに行く神経が出ますが、これを神経根と呼んでいます(図6)。 まとめるとくび(頚椎)の役割は、
頭をささえる
くびを動かす
神経(脊髄・せきずい)を保護する
ということです。 |
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| (図6)横断面 |
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代表的な頚椎の病気といえば、頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、頚椎後縦靭帯骨化症(OPLL・オーピーエルエル)、頚部脊柱管狭窄症の4つです。 |
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脳から手足を動かす指令は、電気の信号として頚椎の中を通る脊髄をはしり、思い通りに手足を動かします。しかし、これらの病気で脊髄が圧迫されると、信号が圧迫されているところで止まってしまい、うまく手足を動かすことができません。手足の痛い、さわっている、熱いなどの感覚は、感じた場所から電気の信号として脊髄をはしり、脳へ到達してはじめて、痛い、さわっている、熱いとわかります。病気で脊髄が圧迫されると、信号が圧迫されているところで止まってしまい、始めはしびれと感じ、いずれ感覚がなくなります(図7)。脊髄の圧迫が強くなると尿意もわからなくなりオムツが必要になります。 |
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| (図7)脊髄が圧迫されるとなぜ症状がでるのか? |
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まとめると、次のようになります。 |
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(1)肩こり、頭痛 |
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(2)手や足がしびれる、腕や肩が痛む |
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(3)手が使いにくい
(箸が持ちにくい、字が書きづらい、ボタンのかけはずしがうまくできない)
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(4)つまずきやすい・足があがらない、階段を下りるとき怖い |
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(5)尿が出にくい |
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(6)くびの後ろが痛い |
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| © 2007-2009 Yoshio Nakajima |
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